慢性リンパ性白血病(CLL)の疾患Q&A

Q15

  • 慢性リンパ性白血病(CLL)の治療が一旦終わり、経過観察を行うことになりました。
    経過観察中に気を付ける体調の変化があれば教えてください。

A

受けられた治療、治療終了後の状態によりますので、担当医にどのような点に注意をしたらよいかを必ず確認しましょう。

症状が出た場合、担当医の医療機関と連絡が取れるようにして、その医療機関への受診をどうするかを決めておくことが必要です。担当医の医療機関が遠方もしくは救急で受診しにくい場合は、前もってかかりやすい医療機関を決めて、担当医の方から連絡をしていただき、上手に連携できるようにすることをお勧めします。

できるだけすみやかに担当医もしくは決めた医療機関と連絡を取る必要がある場合として、意識がない、呼吸ができないといった重篤な症状以外では、感染症、出血症状が大切です。CLL患者さんは健康な人より、白血球数が少なかったり、血中の免疫グロブリン(抗体)が低くなり感染症にかかりやすいことがありますので、発熱や寒気、のどの痛みなど、風邪のような症状が出た場合は感染症が、皮膚の点状出血や皮下出血、歯肉出血、そして黒色便や血便が出る場合は出血症状が疑われます。

また、上記の症状よりは急ぎませんが、立ちくらみなどの貧血症状、食欲がなく食事量が減った、ダイエットをしないのに体重が減っていく、頸や脇の下、太ももの付け根にしこりができた、夜中に寝間着を替えなければならないような寝汗が出た場合も担当医に連絡をしましょう。

他に気になることがあれば、医療機関へ相談されることをお勧めします。

このような症状が… 疲労 体重減少 原因不明の熱(39℃以上) 寝具の取り替えを要するほどのひどい寝汗

免疫グロブリン:異物が体内に侵入した時に排除するように働く「抗体」の機能を持つ、血液や体液の中のタンパク質のこと。

【参考文献】

  • 直江知樹編:インフォームドコンセントのための図説シリーズ 白血病/骨髄異形成症候群, 大阪, 医薬ジャーナル社, 2013, pp.44-45

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